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認可外保育園は認可保育園の20倍の死亡率?認可保育園と認可外保育園(無認可保育園)の違い(子育てシリーズ3回目)

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認可保育園と認可外とでは保育の質やかかるお金も大きく異なる。今回はこの2つの保育園の違いについてまとめる。

認可保育園と認可外保育園の違い

認可保育園と認可外保育園(いわゆる無認可保育園)の違いはいくつかある。

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右の図は毎日新聞のニュースからだが、見るだけでも認可保育園の質の高さが分かる。国や地方自治外は認可外保育園を増やして待機児童問題を解決するつもりだが、共働き世帯はそんな事は求めていない。

認可保育園は国や地方公共団体からの補助金等が出る。もちろん認可外保育園も一部地方自治体が独自に定める基準に合致すれば補助金は出るが、出る金額が大きく違う。

認可保育園になる為には国が決めた基準をクリアする必要がある。認可外保育園よりも厳しい形である為、認可保育園はそこまで増えないが、認可保育園の運営はほぼ補助金だけで成り立っており、国・都道府県・市町村それぞれの補助金として供給されるので経営は安定する。

対して利用者は認可保育園の場合には市町村にお金を払っており、そのお金が区からの補助金として認可保育園に支出されるが、認可保育園が受け取るお金の10%にも実は満たない。認可外保育園の場合には直接保育園に払う事になる。

認可保育園は安い

認可保育園は子供1人辺りのスペースや、園庭等の定義が良いのは先の表の通りだ。更に補助金も大量に出ているので、施設にもお金をかける事が出来る。土地さえあれば開業出来る。
認可保育園に利用者がかかるお金は所得によって変わってくる。所得が高ければ高い程高い
年収500万円程度で3万円前後という所だ。

対して認可外の保育施設の料金は非常に高い。最大で8万円程度かかるが、延長保育等を入れると10万円に違い。

保育の質の違い

0歳児の子供は保育士1人に対して3人しか0歳児を見る事は出来ない。
保育士も労働者である事から、急遽の休み等は保障する必要がある為ある程度の余剰人員は確保する必要がある。
実態で考えると保育は相当なお金がコストとして人件費にかかるのが事実だ。

認可保育園は先の通り運営は補助金で賄えている。こういった人件費も手厚く出来る。

認可外保育園もビジネスである以上採算はどうしても必要だ。保育の機械化が進めばそれだけコスト削減が出来るが、保育は保育士という人が全てだ。
保育士にかかる人件費は減らす事は出来るが、増やす事は難しい。
結果、無認可保育園には若い人や経験の浅い保育士しか集まらない。
そして保育の質は低下する。手洗いといった必要な施設が無いといった問題も認可外保育園にも多い。

 結果的には保育士も認可で働いた方が待遇も給料も高い傾向にある。となると認可で働きたいと皆が考え、認可外には認可で働けなかった人が安い賃金で集まる事になる。

つまり、認可保育園の方が安くて質が良い。こんな事ってありかよ・・・。

対して若い女性の給与は想定的に見ると低い。認可外保育園に預けてお金を使う。せっかく稼いだお金が認可外保育園の費用にそのまま充当されてしまう。

果たして共働きをする意味があるとかと投げかけられるだろう。

認可外保育園の死亡率の高さ

そして最大の問題点。認可外保育園の死亡率の高さの問題だ。

認可保育園と認可外保育園の死亡率を比べると認可外保育園の方が20倍以上高い。

10万人辺りの死亡数を見ると、認可保育園は0.19人、認可外保育園は3.89人である。そして認可外保育園への詰め込みが多くなり始めてからこの人数は増えており、現在は認可外保育園では6.45人(認可保育園は0.29人)となる。
最も認可外保育園の方が若年齢が多いという点もあるが、日本統計年鑑の年齢別死亡数から比べると、0歳児の死亡率は5倍~10倍程度でありそれを考えると20倍というはとても高い事が分かる。
(さらに言うと出生してすぐの死亡率が高いので、20倍に近くなるのではないか。)

まとめ

認可外保育園は認可保育園と比べると大きな問題がある。これを解決しないで、認可外保育園をどんどんたくさん作った所で、不幸になるのは子供だ。

いいのかこんなんで???

たった数年とはいえ、子供からすると人世の大半を保育園で過ごす事になる。
親としては少しでも良い保育園をと思うのは当然の事である。
であるが故に保活という事になる・・・・。

■子育てシリーズ

1.保育園と幼稚園の違い(子育てシリーズ1回目)
2.保活!! 保育園(認可)への入れ方(子育てシリーズ2回目)
3.認可外保育園は認可保育園の20倍の死亡率?認可保育園と認可外保育園(無認可保育園)の違い(子育てシリーズ3回目)
4.何故起きた待機児童問題(子育てシリーズ4回目)
5.ビジネスとしての保育園を考える(子育てシリーズ5回目)
6.3年間抱っこし放題政策から保育の問題を考える(子育てシリーズ6回目)

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