ドリコムの2013年の第2四半期の決算が出ていた。
結果的には売上の減少と利益の減少が続いている現状である。
第2四半期概要
当初見込みからの売上減少は、第2四半期でリリースをしたゲームがうまくいかなかった事が大きい。
元々リスクが高い案件ではあったが、やってみて結果的には駄目だったという結論になっている。
又、それだけでは売上減少の説明はつかない。
売上減少の主な要因は既存ゲームの縮小にある。特に大きいのがブラウザーゲームの縮小がある。
ポジティブとネガティブのスライドでは、今回ゲームの開発会社と組んだとリリースがあった。
今までドリコムのゲームは基本的には自前主義で、自分達でゲームを開発していたからこそ開発費を安く抑える事が出来ていた。それが今回外部のゲーム会社を使うという事は、お金をよりかけてゲームを開発しないと売上すら立たない現状があると見て良い。
ドリコムはインターネットビジネス出身のスマホゲーム会社に今はなっている。しかしながら今回外部のベンダーと手を組むというのは単に作るだけで儲かっていた時代から大きく変わりつつあると考えられる。
売上高と営業利益の推移
売上がどんどん落ち込んでいる事が分かる。
冒頭にもあったゲーム事業全体の失敗と、既存ブラウザーゲームの規模縮小が大きい。
営業利益においても、前四半期と比べても大きく営業損失を計上している。
そしてまたもやソフトウェアの資産計上を行っている。
うまくいけばそのまま見込み通り利益になるが、駄目だった場合の評価がどうなるかは後にならないと分からない。
業績修正
第2Qが非常にヤバイ数字だったので、下期はどうなるのかと見たが現実的には赤字になる見込みである。但し、第2Qよりも赤字幅は縮小する予定であるとの事。
ネイティブアプリの開発コストが更にかさんでしまうと、もはや当たるまで頑張り続けるしか無くなってしまう。
GREEやモバゲーに頼る事が出来たブラウザーゲームは縮小になっている。
これはまあ仕方ない事であるが、それを補うだけのネイティブアプリの売上は伸びていない。
見通しが大分縮小された。
ソーシャルゲームはネイティブアプリが主流となりつつあるが、課金の難しさ等もあいまって非常に苦戦が続いている。
当たると大きいだけに、現在は難しい状況では無いだろうか。
ソフトウェア仮勘定がどんどん増えている事が非常に怖い所。
もちろん後日にそれだけの評価を受けるシステム等が出来ているのであれば良いのだが、仮勘定に見合わないだけの評価額になるとそれはそれで後からマイナスの影響になってやってくる。
まとめ
ドリコムの赤字転落はまあそうだよねという思いしか無かった。
ソフトウェア仮勘定の増加がかなり懸念点としてあるが、ドリコムは過去ソフトウェア仮勘定に大きく計上してやっぱ駄目でしたという前例がある。
当時の繰り返しにならなければ良いが、まだ23億円ものキャッシュを持っているので、3億円の営業赤字くらいではまだまだびくともしないが過去の貯金を取り崩しているような物だ。
早急に収益化を推し進める必要がある。