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会社分析

トレンダーズのステマ事業は売上回復だが利益率低下(2014年3月期第2四半期)

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トレンダーズの第2四半期決算。有価証券報告書を待っていたらすっかり遅くなってしまった。

前Qと比べると売上は復活しているし、底からの脱却を図っている現状。決算説明上では既存のブログサービスの受注増と新規サービスの積み上げとかになっているが、新規サービスまだまだ赤字じゃないですかと。

後述されているが、トレンダーズの決算説明資料を見るのでは無く有価証券報告書を見ると今のトレンダーズの現状が見えてくる。いくら新しい事業をやっても、売上の96%がステマ事業からの売上であり、そしてメディア事業は赤字であって

又、面白かったのがキレナビが一切決算説明資料には無い点。

決算概要

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前年同期と比べると営業利益率が大幅に減少してしまっている。そもそも売上も低下。単純に粗利率の低下、売上の人件費増加とあるけど、ここまでインパクトある数字にはならないだろう。ビジネスとして何らかの課題を抱えているはず。

売上の推移

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これ既存も新規も全部合算なんで良くわからない。説明書きにはキニナルモンが上昇とか%で言われても、元が小さければどうとでも言える。

経常利益減少要因

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そもそもの売上減少はステマ騒動なわけで、キレナビは元々規模が大きくなかったはず。
全事業合算なので、何の事業の原価が上昇したのか等よく分からない。

業績予測

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果たして新規サービスがどれだけ売上に貢献しているのだろうか。そして経常利益も大きく回復するとある。ここまで下がってしまっている以上、どうなのだろうか。

有価証券報告書から分かる各事業の分析

では早速ながら有価証券報告書から既存事業と新規事業がどうなのかを見たい。といったも新規事業として分断されている訳では無く、ソーシャルメディアマーケティング事業と、メディア事業に分かれている形である。

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結果的に見るとメディア事業の赤字率が前Qとくらべても拡大傾向にある。又、ソーシャルメディアマーケティング事業の利益率も低下したままだ。あくまで今回は調整額が減った事で最終的な利益率が上がっている。ただそれだけである。

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ソーシャルメディアマーケティング事業だけ抜き出したのが上記のグラフ。
利益率は低下したままなのが分かる。但し、売上自体は前Qに対しては上昇している。

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売上のセグメントを出してみた。
結果、言うめでもなくソーシャルメディアマーケティング事業が売上のほとんど96%を占める形である。ほぼ変動無い現状である事から、トレンダーズはソーシャルメディアマーケティングの業績がほとんどだと言っていい。

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メディア事業だが、たしかに売上は上昇しているが、赤字であり赤字の割合も上昇している。
投資時期と言えばそれまでだが、お金をかけても赤字幅が拡大しているのはいつかは見極めが必要なのだろうか。

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 これが全体売上の表になる。
利益率は低下し、調整済利益率は少し上昇した形。

まとめ

これらを元にトレンダーズの下記まとめのサマリーを見てみよう。

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業績が復調傾向とあるが、ソーシャルメディアマーケティング事業ではたしかに回復しつつある。しかしながら、回復したのであれば利益率も同様に回復しなければならない。それが出来ていないという事は、単に回復したと喜ぶ事等とても出来ない。過去とは違い、コストをかけないと売上を出す事が出来ない体質へと変わってしまっている。

又、新規事業であるメディア事業についてはそもそも売上インパクトがほとんど無いのが現状である。元々が小さすぎて売上が2.5倍になった所でというのが現状である。そして新規に会社買収も行っている。この結果がどこへ向かうのか。そしてキレナビ自体には一切なにも決算説明資料には触れられていない。いよいよキレナビも終わりか。

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