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会社分析

APカンパニーの塚田農場が弁当事業で復活か

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塚田農場覚えてますか?

というくらいに塚田農場に行っていない。皆さんそうだと思います。不況時には、

ある程度のお値段でこれだけ美味しくて定員可愛くて面白い!

だったのに、好況期に入ってからは中途半端な立ち位置となってしまった。

そんな塚田農場がお弁当事業を始めて好調だというので食べてみた。

おさらい 塚田農場って?

以前塚田農場を運営するAPカンパニーが素晴らしいと書いた。

塚田農場を運営するAPカンパニーは素晴らしい

塚田農場 ここ数年友人と飲みに行く際には必ずAPカンパニーが運営する居酒屋となる。うまく囲い込まれているが、会員証が社員証になっており、行く事によって昇進をしたりする。 友人も私も味にはうるさい。二人 ...

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当時は2013年6月。震災後で世の中暗かった頃だ。当時の明るい居酒屋のイメージは強い。

しかしながら、出店攻勢をかけすぎた故に一般店化しすぎてしまった、

内容も「じとっこ焼き」配膳したらおまけが付くとか、当初は物珍しかったけどもはや飽きられてしまった。

会社自体も出店攻勢の割には営業利益が付いてこず、2015年3月期をピークに利益が減少傾向で、新規ビジネス展開に軸足を動かしている。特に2017年3月期の上半期は新規出店はあまりしていないのにもかかわらず赤字だ。

項目 13年通期 14年通期 15年通期 16年通期 17年第3Q迄
売上高 11,387 15,787 19,235 21,839 19,484
営業利益 705 929 1,268 800 263
営業利益率 6.19% 5.88% 6.59% 3.66% 1.34%
経常利益 784 1,027 1,493 950 417
当期純利益 430 605 906 570 141
1株あたり純利益 63.46円 81.50円 122.07円 76.74円 19.67円

※単位百万円、それぞれ3月期決算表示
※2017年3月期決算がまだ未発表の為、後日更新。
※営業利益率は小数点以下3位切り捨て

決算内容を見ても、本来良かった

生産者と消費者を繋ぐ

事の趣旨がやや薄れてしまってきている。数字がベースになりすぎてとても残念。

まあ面白いから読んでしまうのですけど。

既存ビジネスの改革

塚田農場は決算の営業利益の課題として

  • 国内外既存店の売上減による約2億円の減益
  • 海外事業と弁当事業の費用増加
  • 主に海外の新規事業の拡大による本部費用の増加(2億円)

を挙げている。

対策として決算資料にあるのは

  • 人材育成に注力し、出店数も抑制。人勢の質を引き上げる
  • 店長の充足率を引き上げる
  • 料理長の充足率を引き上げる
  • 関東近郊店舗の客単価を下げた新業態への進出

とある。ここから読み解けるのは無理な出店をしすぎたせいで、クオリティーが相当下がってしまっている現状。こんな事やったら客は離れます。

たしかに個人的にも「前よりもあまり美味しくなくなった」と感じてからは行っていない。ほとんどが調理の問題のようにも思えた。

歴史は繰り返す。

多くの既存の飲食事業が過度な出店で会社全体が傾く事をしてきたが、現状の塚田農場もまさに今同じような状況。幸いコンセプトがしっかりしてるので、大丈夫だとは思うが。

塚田農場の新規ビジネス

塚田農場が直近で力を入れているのが、

  • 海外展開
  • 弁当事業

のようである。

ただ、決算資料の中では海外展開の内容の全貌は良く分からない。

塚田農場の海外展開

海外は現在12店舗展開している模様であるが、中心がシンガポールと中国。
台湾、香港、インドネシアにも進出を図る模様。

ただ、黒字なの?
何やってるの?

というのが良く見えない。

せっかくの国内事業とのシナジーをどう生かすのかというのか等々出しては?
現状の決算内容から見ると、儲かりそうなのでやりますくらいにしか見えてこない。

日本からは高級食材だけを出して、高価格帯で勝負をかけているようだけども何だかねえ。
決算は正直なもので、海外への展開にお金をかけすぎて利益を削ってしまっている現状。

果たしてうまくいくのかどうか。日本での足元の状況が悪い中海外展開している余力が果たしてどこまであるか。

塚田農場の弁当事業

塚田農場の弁当事業はかなり期待している。

おべんとラボというネーミング等でデリバリー配達から行なっている。

当初はかなり高価格層狙いだったが、現状ではサラリーマンも対象として比較的安く提供しているケースがある。

職場近くのビル下でこんな感じで出店していた。

時間限定出店。出ているお弁当自体は500円〜 といった形。
ただ、中身自体はどこまで塚田農場らしいかというとどうなのかな。

じとっこ焼きのお弁当 800円

サラリーマンとしては、昼はどうしても出費が出るのでこういったお弁当で安全な食べ物は欲しい。
居酒屋においては、日中の稼働が無い点が固定費の相対的な低下に繋がらないので、お弁当といった昼でも稼げる商品はあった方が良い。

決算情報自体で儲かってるとかがあまり見えていないが、現状の問題を打開出来る可能性を秘めていると思われる。

まとめ

一時かなり迷走していた塚田農場は何とか立ち直りそうです。多分。

無闇に海外展開して既存の事業を疎かにしたり、今まで培ってきた強みを無視したサービスは世の中には受けない。

歴史は繰り返すじゃないが、先人達の失敗を読み解く事がやはり重要である。

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